結婚しないという生き方

当然のことですが、経済的には自立していないと、この生き方は無理です。5章「生きがい選び」の「やっぱりお金」コースなどを参照し、金銭確保に一歩踏み出しましょう。従来型の家族でない、非血縁のネットワークをつくって、支え合う体制をつくりましょう。最近では、複数の家族や独身者同士がコレクティブハウスという共同生活のための建物を一緒につくり、助け合いながら暮らすという方式が注目を集めています。北欧などに学んだ試みですが、そのためには、「あの人といると何もかもやらされて疲れる」などといわれないよう、各人が自分で家事万端を最低限はこなせる能力を身につけることです。自分の気持ちをきちんと人に伝える技術や、利害の異なる人と交渉や妥協をして折り合っていく技術など、いくつかの能力も必要です。こうした技術は、従来の家族の中でも必要なのですが、日本は性別役割分業が激しく、妻以外は家事はしないことが多いうえ、「家族は一体」といった甘えも強く、「プロ、メシ、ネル」の簡単な言葉だけのコミュニケーションが当たり前の夫婦もよく見かけます。自分の考えや感情をきちんと伝える訓練法を学び(「アサーティブ・トレーニング」という方法についての本も増えています)、家族で住んでいる人はその家族の中で、一人暮らしの人は会社や近所の人間関係の中で、こうした能力を意識して磨きましょう。結婚を選ばない人が気の合う仲間同士のコミュニティをつくれるかどうかは、会社を離れた個人としてのネットワークをどれだけ持っているかにかかっています。これまでも何度か強調してきましたが、新聞や雑誌などで、趣味のサークル、同好の士の集まる会を探したり、学校時代の気の合った仲間との交渉を復活するなどして、「いいやつ」の発掘を始めましょう。「いいやつ」が見つかったら、ホームパーティーなどに呼んで、個人的な交際の場をつくることです。ホームパーティーといっても、気張ることはありません。六畳一間に数人を呼んで、軽食でもとりながら、語り明かすといったことで十分。「会話がごちそう」なのです。
結婚前にで、相性ピッタリの相手を見つければ結婚生活の苦労はもっと減るだろう。

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外で働きにくくなる女性

こうした神話は、すでにいくつかの実証研究や、九八年の厚生白書で「根拠が薄弱」とされました。しかし、この神話を信じて仕事をやめてしまったお母さんの中には、「神話の根拠がなくなれば、自分が仕事をやめたことの意味がなくなる」との衝撃から、一段とこの神話にしがみつこうとする動きさえ出たようです。罪な話です。こんな神話が広がったのには、理由がありました。戦後の日本は、国の財源を、産業の育成や経済の復興に集中させてきました。戦争から帰ってきた男性が軍服を背広に、銃をアタッシュケースに替えて経済復興に没頭し、「月月火水木金金」で働き、ついに戦死ならぬ「過労死」まで出すに及んだことは、記憶に新しいと思います。こうした男性の長時間労働を支えるには、だれかが家庭にいて、会社の仕事以外のすべてを引き受ける必要があったのです。税金のほとんどを経済復興に注げば、保育園も老人介護施設も不十分で、女性は外に働きに行きにくくなります。「女性が育児も介護もやった方が、施設なんかよりずっと素晴らしい」ということを人々が信じていてくれれば、そちらにお金を使わなくてまるく収まるのですから、大変便利です。でも、このために、子どもの中には、幼児期に家庭の外の様々な人と触れ合う機会を奪われ、父親も会社に奪われ、育った後まで親の密着ぶりに悩まされる例も目立ってきました。高齢者には医療が必要な場合にも「お嫁さんの介護が一番」といわれ、設備の不備な家庭の中だけで寝かせきりにされる例も出てきました。女性が「子どもや老人への献身」と信じ、その実、福祉に使うお金の節約の助っ人として活躍したのが六○年代でした。恋愛と結婚は違うところが多いですので、←ここで出会った素敵なパートナーをよく見極めましょう。

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三歳児神話

結婚するか、しないかに加え、女性のライフスタイルに大きく影響を与えるのは、子どもをつくるか、つくらないか、でしょう。ここ数年、少子化が進んでいることは、何度か説明してきました。ほしくてもできずに悩んでいる女性も少なくありませんが、九八年の厚生白書では、女性が、結婚や出産に夢を持てず、踏み切らずに遅らせている、と指摘しています。子どもを産んで育てると、女性の場合、生活の条件が根底から変わってしまいます。大変なリスクだ、という裁定が無意識に働いている、ということでしょう。リスクを大きくしているのは、実は、出産そのものではありません。三歳までは母親が手元で育てないと悪い影響があるという「三歳児神話」、子育ての責任は母親にあるのだから保育施設は必要ない、などの思い込みが浸透し、子どもを持つ女性が子育て以外のことができないように縛って、出産や育児のリスクを増幅させているのです。「三歳児神話」は、世界保健機構(WHO)が戦災孤児の心身の影響調査が発端でした。三歳前に親を失った子どもの中に、心身の発育が損なわれた例が多かった、という結果が、「三歳まで母親自身が育てないと子どもが育たない」へと拡大解釈され、「母親が保育園などに子どもを預けると悪い影響がある」という解釈まで招いてしまったわけです。思えば遠くへきてしまったものです。まず相手がいないと、何もできないので、ここ→で相手を探してください。

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女性の間で目立ってきた働き方

こうした働き方をしている人は、すでに、女性の間で目立ってきています。東京都に住む四十代のり子さんは、美術系の大学を卒業し、一人で編集・企画・デザインのオフィスをつくっています。大学を卒業後、親の店の手伝いなどをしながら絵をかいていこうとしていたのですが、店の仕事に追われてまったく時間がなく、何とか時間をつくろうとメーカーに嘱託で入社しました。後に正社員になりましたが、貿易実務の極めて責任の重い仕事なのに、女性ということで昇格はなく、土日出勤も当たり前という生活で、病気になってしまいました。違う仕事をさがそうにも、すでに三十歳を越し、年齢制限の壁に阻まれて、「しかたなしに一人でデザイン事務所を始めた」とD子さんはいいます。でも、そのかたわらD子さんは、遊びを忘れませんでした。登山クラブに入って、著名な登山家と山登りをしたり、伝統の製鉄法をよみがえらせる会に出入りしたりもしました。趣味の世界でわからないことがあると、ためらわずに専門家に教えを乞うて、一緒に学んだりするうちに大学の研究者との様々な人脈もできました。お金がないので、製鉄法をよみがえらす会では、山の中から必要な土を探して集め、「お金をかけないことを条件に遊ぶ」方法も編み出しました。お金で遊びを買うのではなく、労働力の持ち出しを遊びにしてしまう方式です。「人生も仕事もつらくて大変だった。でもどうせつらくて大変なら、できるだけ楽しくやろうと思った」とD子さんはいいます。服も、仕事の最初のあいさつのときだけスーツなどのきちんとしたものを着て信用をつくり、後は人柄と実績で。そうすれば、被服費はほとんどいらない、というのです。もちろん貨幣経済の中に住んでいるのですから、お金は必要です。ただ、できるだけ貨幣で交換する分野をせばめて生活費を抑え、必要な分だけ稼ぎ、他のことをする時間を増やすというやり方は『貧乏の中から編み出した」ともいえるり子さんの生き方です。出会いはここ→に、たくさんあるので、相性が合う人がきっと見つかります。

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「まあまあ成功」の結婚の中味

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1984年、雑誌『わいふ』では「結婚」の成功の条件を探ろうとアンケートを読者に送り、一二四の回答を得た。
それによると、じつに八四パーセントの妻が、自分の結婚は、●大成功(二・ハーセント)、●まあまあ成功(五五パーセント)、●可もなく不可もなし(一八パーセント)、と
答えており、家庭の安定を示しているかのように見える。ところが、「誰と結婚しても同じ」「良妻の服を着て、命を削る恋をする」「ただ忍の一字の十年間で結婚は二度としたくない」などと怖いようなことを書いてきた人も、「まあまあ成功」組なので話はおかしくなる。いったい何をもって成功だというのだろうか。
100人ほどある「いちおう成功」組のうち、わずか八名をのぞいて「夫への不満」をいろいろあげている。
一位亭主関白で男尊女卑的思考で保守的、身のまわりのことはできず、家でゴロゴロしていて、家事も手伝わない(三五例)。

二位性格11神経質、わがまま、ルーズ、口うるさい、細かい、短気、身だしなゑが悪い、ケチ、浪費家、がんこ、だらしない、消極的、自己中心的、など(二九例)。
三位仕事人間であり、帰りが遅く、妻・家庭に関心を持たない(二一例)。
四位健康に留意しない。とくにタバコ、酒、肥満の心配が多い(一六例)。
五位父親として不満(一三例)。

続いて「趣味をもたない、勉強しない、本を読まない」「収入、転職の不安」「夫の家族との関係」「価値観のちがい」「妻の行動を束縛、妻を理解しない」「地域活動に不参加」などがある。
どう見ても仲がよいとは考えられないケースが、「まあまあ成功」としているのである。なぜだろう。
結婚の内容について、日本の女はぜいたくをいわないのであろうか。味のうすい味噌汁のような幸福で、満足しているのだろうか。
たぶんこれは、結婚の中味が変動する過程で、古いものと新しいものが混じり合った状態なのであろう。
結婚生活を成功と言えるようにするためにはまず、自分に合った相手探しです。←こちらから探せますので是非どうぞ。

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生殖のメカニズム

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人間の生殖のこのようなメカニズムが、生理的条件からもたらされるものであることはすでに述べたところからも明らかですが、人間が社会的存在であるという本質も、このメカニズムを決定する要素となっているとみなければなりません。
つまり、いろいろな文化的条件が、このメカニズムの決定に参加しているからです。食物・住居・道具・慣習・教育などや、それをささえるいろいろな科学知識が、人間を形成する過程に参与して、人間に特殊な生殖のメカニズムをつくりあげているわけです。その意味では、動物以下の生物における生殖のメカニズムが生物学的メカニズムであるなら、人間のそれは社会的・生物学的メカ’一ズムとよんだほうが正しいことになります。
そして、人間の生殖のこの社会的・生物學的メカニズムが、逆に、人間社会における生殖のメカニズムを決定する要素となったとしても当然のことといえましょう。というのは、こういうことです。
動物以下の生殖のメカニズムは、環境の自然的条件によって決定されます。いわゆる自然淘汰の法則が、そこにはたらいているわけです。
ところが、人間の生殖のメカ’一ズムは、ほとんど環境の自然的条件の支配を受けず、むしろそれを自己のメカニズムにあわせるようにつくり変えさえします。
この作用が、自然を対象としてだけでなく、社会それじたいに対してもはたらくのでにほかなりません。
そして逆に、人間の生殖のメカニズムが社会における生殖のメカニズムに及ぼす作用の反作用としてあらわれたものに、人口問題対策・計画産児・優生保護法などをみることができます。
出会いのチャンスはここにあります。→結婚相談所 比較 が、そこから先は自分で頑張らなきゃならない。ここを読んでいるあなたなら大丈夫。
さいごに、人間における生殖のメカニズムのもつ重要な特徴について、ふれておかなければなりません。それは、メカニズムが変化するものだということです。
生物が進化をとげてきたように、社会も進化します。社会的・生物学的メカニズムである人間の生殖が、社会の進化にともなって変化しないはずはありません。
事実、それは変化してきたし、これからも変化をつづけるであろうことは、まったく明らかです。
現代の結婚における生殖の問題は、右のような認識のうえに立つときに、はじめて明快な答えがえられるのだといえましょう。

「クロワッサン症候群」に対して

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「クロワッサン症候群」のいき遅れたOLたちも、じつのところ結婚しているのである。
ただ届出婚でないだけだ。彼女たちは旧態結婚にあこがれて、安定的な長期のそれをやってみたいと思っているのだが、
飽食の時代にあっちのフランス料理はもっと美味いんじゃないかというだけで、べつに飢えてはいないのである。
女のシングルが増えるのは、美味しくない料理など食べたくないということに過ぎない。
おそらく近い将来、結婚は届出と非届出に別れていき、中味が美味いと分かれば届け出る、まずいものと、みすみす知っていながら食べさせられ、
縛られるのは願い下げということになるだろう。そこに至る選択の過程で、まず短期の非届出婚が行われ(現在さかんにやっていることだ)届出まで行くものと、
そこまで行かないものとになるだろう。
子供を生み、育てるには届出が当面は必要としても、その決心をしないものも多数にのぼるようになると思われる。
子供を生むことが昔のように老後保障にもならず、教育期間も長いので経済的負担が重い。
その上女はうっかり子供を生むと、職と収入を失い、社会人としての可能性を失うので、だんだん慎重になるに相違ない。
現在はまだ子供は女の最大の喜びという宣伝が利いているから、生む者が多いけれども、すでに二十代の母親は、子供を預けてでも自分のしたいことをやるし、
いつになったら解放されるかと悩むのが共通の心情になっている。
家事と同様、子供さえ女の生き甲斐ではなくなりつつあるのだ。役割分担婚で失業していない男性側は、この変化に相当の抵抗を示しているが、
なかには妻子をしょい込むなどつまらないとか、自由を失いたくないとか考え始めた若者もいる。
女に経済力がもっとついてきて、届出婚の意味が希薄になってくれば、届出なしで子供を引き受けることもできるだろう。
いま盛んに言われている夫婦別性の問題も、解決してしまう。
結婚はサナギが蝶に変わるように脱皮し変わりつつあるのだ。今さらナントカ症候群のいき遅れだなんて、時代錯誤もはなはだしい。
しかし、とにかく、世間で婚期と言われる時期の内で早い時期に結婚をした方が将来はいろいろな理由で、幸せかもしれない。
今結婚を考えられる相手がいないなら、まずは新しい出会いを探してみましょう。出会いがない 社会人 ←ここから探せますので、是非どうぞ。

見合い結婚と恋愛結婚

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見合い結婚と恋愛結婚は、三十年代には七対三の比率だったが、最近は逆転しているという。
権利を持った娘は親に対しても強い。自由に恋愛をしてはばからず、親のいうなりに泣く泣く嫁ぐなど昔話になってきた。
恋愛の過程で処女を失うものが一定以上に増えてくる―そもそも男女は同数が自然の摂理だが、
現在の日本では避妊の普及のためか男性が多い(適齢期で50万人のアンバランス)―と、処女にこだわっていたら結婚がむずかしくなってくる。
恋愛で処女を失うような女性は、男にもてる魅力的な人が多いので、男性側は処女か美女かというジレンマに追い込まれ、それが相反するとなれば美女を選んだとみえる。

こうして非処女差別が消えていき、同時に独身必ずしも異性関係がないことを意味しなくなった。
事態が深刻だといったのはこのところで、「クロワッサン症候群」どころじゃない、「結婚」は中味が変わるとともに形態も、
一般に考えられているよりは大規模に変わりつつあると思う。
松原惇子氏がインタビューした、結婚したがっているOLたちも、異性関係がまったくない者はおそらく少数であろう。
結婚が社会的強制でなく、本当の自由意志、憲法どおり「両性の合意」になってきた上に、屈出によらない実質的結婚が増えてくれば―シングルと称する人も実質、
短期の結婚はしている―結婚の行方は限りなく”事実婚”に近づいてしまう。
届け出婚はお互いに不貞行為をせず、経済的にも精神的にも協力し合うという、独占確認の民事契約であるが、契約がなくとも、同棲多年にわたれば、
しだいに夫婦として認められるように法律運用上もなってきており、この面でさえ〃事実婚″が幅が利かし始めている。
三十年mる。三十年別居の有責配偶者が、最高裁で離婚を認められた。これも事実婚の擁護につながるだろう。
届出婚は形骸化しつつあるので、今さら「クロワッサン症候群」、いき遅れて困っている娘たち、などというのは、大火事にバケツで水を掛けるようなものだ。

このような動きにともない、旧態結婚の中味に対する疑問が、女性側からぞくぞくと出されてきたのだ。
『わいふ』のみならず、新聞の投稿など、いわゆる女性の声を集めてみればよく分かる。男は疑問を出さない。
なぜなら労働協力、役割分担による旧態結婚は、女性側が家事労働において失業したところから崩壊を始めたからだ。
男性側は、外へ出て働き、生活費を稼いでくるという役割において、べつに失業していない。当然、意識も変わらないのである。
幸せな結婚生活を送るにはまず素敵なパートナーと巡り合わなくてはいけません。←ここで相手を探してみましょう。

「結婚」は変動しつつある

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さて『クロワッサン症候群』では、『クロワッサン』に乗せられて、結婚しなかった女どもが、適齢期を過ぎて今や後悔しているということになっているが、事態はもう少し深
刻であるように思われる。
女のなかに結婚しない者が現われたのである。これは今までになかった現象で、日本は結婚率が高く、三十歳ぐらいまでには男女ともほとんどの人間が結婚してしまっていた。
「結婚」は社会に参加するための、必要欠くべからざる資格取得の意味を持っていたので、男も女も、まつとうな人間として扱われたければ、結婚しなくてはならなかった。
女側は職業に就くこと、経済的に自立することがむずかしかったという理由もあったが、何よりもフッーのコースを踏みはずして差別されたくないために、結婚を急いだ。
男側も「三十過ぎて結婚していないと、社会的な信用が得られない」などと言ったものだ。

これでは結婚の中味など間うてはいられないし、よかろうが悪かろうが、相手がどんな人間でも止むを得ないという状態だった。好きも嫌いも結婚するという大前提があっての
ことだった。
いったいいつからそれが崩れ出したのだろうか。
わが「わいふ」が『クロワッサン』創刊の年、一九七七年に「なぜ結婚するのか」という特集を組んだとき、寄せられた投稿によると、「適齢期にせまられて」「社会的差別に屈して」というのがやはり多かった。当時、それが二十代後半から五十代までの人たちの実態である。
わずか十年の間に、前述のように結婚の中味が役割分担から伴侶性へと変化しただけではない。独身者への差別と、非処女への差別が激減した。
以前はキズモノといって、処女を失った女性は結婚不適格とされた。さらに独身者の女は「イキオクレ」「オールドミス」、男の場合は「カワリモノ」と差別語で呼ばれた。
そんな語がいつごろからか使われなくなり、恋愛の過程で性関係を持つのも社会的公認とまではいかないが、実態として当たり前になってしまった。
やはりこれは女性の地位の向上の結果だろう。戦後、不充分とはいえ、職に就く道が開かれ、新憲法下で財産も相続できるようになった。
相続権があっても、昭和30年代には、まだ親の方に財産がなかった―戦争で失ってしまった―が、その後の経済高度成長で50年代ともなれば家くらいもらえる娘が増えてきた。
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結婚生活の今昔

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古い結婚観は、農家型がその原型である。夫婦が労働によって協力し、家(家庭)を守ることが「成功」であった。
アンケートでも妻の家事能力は結婚を維持する重要なファクターと、妻自身によって考えられている。良妻とは家事能力の高い妻だというのである。
この考え方では、夫側に求められるのはまじめに働き、一家を養うに足る収入を持ってくることで、成功組は確かにそういう夫を持っている。
ギャンブルに入れあげたり、暴力を振るったり、女をこしらえたり、といった極端なことはやらない夫たちである。
アンケートに答えた人たちは、頭の半分に、収入=男、家事=女の役割分担婚が染みついているので、その面では自分の結婚は「成功」だと思うのである。
ところが頭のあと半分は新しくなっている。それが夫への不満となり、労働協力以外の中味を結婚生活に求めさせ、「成功」の上に「まあまあ」がつくのではないだろうか。
「大成功」と答えている二パーセント、一四名の答えを洗うと、このことは一層はっきりしてくる。彼女たちの七二パーセントが何らかの職業を持っている。
しかも自立型で相当収入が高い。

結婚の動機は、「恋愛」と「人生の伴侶として望ましい人と思った」が、これまた72パーセントを占め、
まあまあ組や不成功組にある「適齢期」「家から離れたい」「性関係があったため」などは非常に少ない。ことに「適齢期」はひとりもいない。

不成功組は何と「家から離れたい」が七五パーセントにものぼり、他に動機が見当たらないほどだ。
恋愛が動機となるのは、どの組でも三○パーセント程度なので、やはり大成功組の特徴は「人生の伴侶として望ましい人」と結婚したことにあると思われる。

多分、現在の望ましい結婚像は、妻が家事・育児だけに縛られず、社会に参加して能力を生かし、相応の収入があり、そして夫は「一家を養う大黒柱」ではなく「人生の伴侶」
であるような、そういうものなのであろう。

潜在意識としては、女たちのすべてがそれを求めているのだろうが、役割分担婚にとらわれた意識をなかなか抜け出られないのだ。
夫に養われ、家事といっても今や大したことではなし、のんきに居心地よく暮らした方がよい(自分で稼ぐのは大変だ)という思いもあり、
生活の変更にはなかなか踏承切れない。しかしながら、一方では不満がうっせきする。自信が持てない。そういう妻が「まあまあ成功」組なのだと思われる。

結婚の中味はじりじりと役割分担から伴侶性へと変わりつつあるのだ。その変化が速い(近為十年来)ために、適応できない人が多いのである。
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